犬の殺処分を今やめるのは不可能?(2010年12月16日掲載)

・・・・・・・・・・・・登録頭数との比較

 

 

平成18年度の犬の登録頭数と人口に関しては、犬のデータに掲載しましたが、下図に犬の登録頭数と世帯数との関係を図示します。

 

 

 

 

市町村によらず、世帯数が多ければ、登録されている犬も多いことがわかります。

平成18年度、

茨城県全体の登録されている犬は、18万9696頭です。

総世帯数は、104万6345世帯です。

 

1世帯が1頭しか飼育していないとすると、

18%の世帯が犬を登録して飼育していることになります。

 

 

比較)-----------------------------------------------------------

平成22年9月の内閣府の動物愛護に関する世論調査では、

ペットを飼っている 34.3%

 そのうち犬を飼っている 58.6%

ですから、

犬は回答者の20%の人が「飼っている」と答えたことになります。

回答者は1世帯から複数は選ばれないでしょうから、

全国平均でおおよそ全体の20%の世帯が犬を飼っていると考えられます。

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さて、毎年毎年5,000頭の犬が収容されるとして

そのすべて生かしたとして、

20年後の定常状態では

県内で殺処分を免れた犬は、たかだか推定6万2500頭です。(生かした場合の総頭数の推定

これは、平成18年度の登録犬の3分の1の頭数です。

 

これは、犬を飼育している世帯が、今までどおりペットショップや知人、愛護団体から犬を貰い受けて飼っていたとしても、その3軒に1軒が、定常的に

もう1頭余分に動物愛護支援センターから収容犬を引き取って飼育すれば、

収容犬は1頭も殺されずにすむことを意味します。

 

=>実現不能なことなのでしょうか??? 

 

また、

収容犬(ヒトが遺棄した犬)を1頭も殺さないために、既に犬を飼っている飼い主のみが責任をもつのでなく、

 

①収容犬を学校飼育動物とする。 

茨城県教育委員会によると、県内には平成22年度で、小中高あわせて、1325校の学校があります。 収容犬をすべての学校が数頭ずつ飼育することはできないでしょうか?

 

学校の校庭は、ウサギ飼育に適した温湿度環境を提供することがかなり困難であることから(参考:学校飼育~ウサギの適温)、学校飼育動物をウサギではなく犬とするのは、動物の適正な飼育環境を保持することから妥当だと考えます。

 

五泉市立川東中学校は動物介在教育として犬の飼育をはじめました。

 

 

②収容犬を企業や公的施設で引き取る。 

市役所や、役場、県庁、県内に事業所のある企業、宗教施設、ペット関連企業、ショップ。。。

にも収容犬の飼育を担ってもらうことはできないでしょうか?

 

犬ではなく猫ですが

御誕生寺は多くの遺棄猫の世話をしています。 

 

③高齢者などの方に定期預かりとして協力してもらう。

高齢者の方は、終生飼育という前提では、現状では収容犬の引き取り先としては難しいとの判断になることが多いようです。

しかし、犬の所属は例えば自治体として、高齢者の方には定期預かりという形で、一定期間飼育していただくことは可能なのではないでしょうか?

 

 

④犬を飼育している世帯の何割かが、定常的に収容犬を引き取る。

できないでしょうか?

 

 

①②③④の場合、

県全体で、収容犬の引取り先を考えるのではなく、

各自治体の引取り犬・捕獲犬はその自治体内の住民・企業の責任で引取りを考えるのが、

引取り・捕獲自体の減少にもつながる良い選択肢ではないでしょうか。