犬の捕獲頭数H18年度に影響する要因について(2010年11月10日掲載)

 

 

平成18年度の茨城県市町村別の犬の捕獲頭数は、その市町村の人口との相関係数は高くなく、さらに捕獲された犬のほとんどが鑑札をつけていませんでした。(捕獲頭数H18年度のページ

 

そこで、捕獲頭数に与える要因について知るために、インターネットで得られる市町村データを用いて重回帰分析を実施しました。

 

目的変数:

 市町村別の平成18年度犬の捕獲頭数(茨城県動物愛護推進計画のデータ)

説明変数:

 各市町村の平成18年度、犬登録頭数、狂犬病予防注射実施率(茨城県動物愛護推進計画のデータ)

 各市町村の平成18年10月1日時点での、

 世帯数、人口、主要地目別面積[総地積、田、畑、宅地、山林、原野、雑種地、その他]、

 平成17年国税調査による、

 産業別15歳以上就業者数

 [総数、第一次産業就業者数、第二次産業就業者数、第三次産業就業者数、完全失業者数]

    (以上、茨城統計情報ネットのデータ)

 

重回帰分析は、変数選択は行わず、総あたり法で実施し、多重共線性がなく最も決定係数が大きいものを回帰式として採用しました。

 

下図は、採用した回帰式による回帰予測値と実際の捕獲頭数との関係をグラフ化したものです。

 

 

 

 

 

図から、採用した回帰式はおおむね、捕獲頭数を説明できることがわかります。

採用した回帰式は

 

捕獲頭数=0.009(雑種地面積 千㎡)-0.0008(山林面積 千㎡)+0.028(第一次産業就業者数)-18

 

 

この式は、雑種地が広く山林面積が狭く、第一次産業就業者が多い市町村ほど犬の捕獲が多くなっていることを示しています。

 

捕獲される犬はおおむね山林では捕獲されずに雑種地で捕獲され、屋外で就業する人が多いほど係留されていない犬が発見されやすいということを示しているのかもしれません。あるいは、雑種地に犬が遺棄されやすいのかもしれません。